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花影のカンタータ

月に照らされた花の影で、小さな小さな歌声を

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いきなり最終戦線!27 

「いや、突然出て行った俺も悪かった。俺がいままでやってたことを、お前一人に押しつけてしまったんだな」
「ううぅ……。お兄様がいなくなったら、みんな好き勝手にしだして、やっちゃだめなことするし……!」
 ミラーデに抱きつかれている腰が痛い。エースは冷や汗が出るのを感じた。
「でもね、エースお兄様をみたら、わたくし元気が出ました! 今回のことで実力行使も必要なんだって気付きましたし……。わたくしがんばります!」
「あ、あぁ……」
 長女と長男を除く一番まともな妹の将来が、エースは心配になって。他の兄妹(姉弟)たちの元へ戻っていくミラーデの輝かんばかりの笑顔を見送って、ようやくエースは聞かなければならないことを思い出した。
「えっと……何で全員そろっているんだ?」
「エースのお顔を見に来たのよー。元気そうで安心したわ」
 と、長女のマリア。
「……えっと、世界機関に脅迫まがいの文章をおくったのは?」
「私ー。だってあーでもしないとあんた帰ってこないじゃーん。ミラーデも会いたがってたしー」
 と、三女のキュベラ。
「………………えー、どうやって文章を送ったんだ? 魔界と連絡とれたの戦争以来だったらしいが」
「オレたちが直したんだぞ!」
「さっすが天才!」
「この双子がいじったのが、戦争前まで使ってた通信機でな……。直ったんで丁度いいからとキュベラに任せたら、この有様だ……。悪かった」
 と、長男のアンドラス。
「え、えっと、扉のところにいる魔物は?」
「わたくしの新しいペットです、お兄様!」
 にこやかに答える五女のミラーデ。
「え――――――っと………………」
 エースはちらりとマミーを見た。
「俺、今学園に通ってるんだけど……」
「おお、良いんじゃないか?」
「まぁ、素敵ね」
 兄と姉には好評である。ええ、それでいいの?という顔をしているエースを見て、キュベラが気を利かせて携帯電話のような機械を取り出した。
「お母様に聞いてみる?」
「え!?」
「あ、お母様ー、今大丈夫ー? うん、エースがさー……」
 と、夕飯の相談でもしているかのようにエースのことを話し出すのを見て、エースは落ち着きなくおろおろとした。キュベラはしばらく話すと、携帯をきった。
「何か、『青春ねー。いいじゃない学校。恋の一つでもしてきなさい!』だって」
「……つまり、公認?」
「公認」
 エースにまとわりついていた弟と妹たちをひきはがすと、エースの十一人の兄妹(姉弟)たちは、扉の周りに集まった。
「じゃ、私たちこれで帰るけど、元気でねー。あ、プレートの穴はこっちでふさぐから、心配しないでねー」
 皆エースに声をかけて手をふりながら、門をくぐって帰って行った。扉がゆっくりと動き出す。
 ギィィ――――バタン。
 扉が、閉じた。
 エースはゆっくりとマミーを振り返った。そして、強くうなずいた。
 あきらめなくてよかった!
 そうだね。
 マミーも無言で、強くうなずいた。

 ――――――――――――こうして、世界滅亡の日は去った。
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Posted on 2013/10/05 Sat. 21:00 [edit]

category: いきなり最終戦線!

thread: 自作小説(ファンタジー)  -  janre: 小説・文学

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